エバーブルーテクノロジーズは、風力を活用した自律型の帆船型ドローンの開発を進めており、近年実施した2つの公的実証事業において、持続可能かつ高効率な自動航行技術の確立に成功しました。
■ 離島向け実証:「スマートアイランド推進実証調査」
2022年、山形県・飛島を舞台に、帆船型ドローン「AST-231」による長距離無人航行実験を実施。最大9時間・19kmにわたる自動航行を達成し、消費電力はわずか87Whと、極めて高い省エネルギー性能を記録しました。帆の自動制御、低消費電力設計、LoRa通信によるテレメトリーなど、航続性と安定性に優れた自律航行技術が実証されました。
■ 都市型実証:「東京ベイeSGプロジェクト」
2023-2024年、東急不動産様との共同プロジェクトにおいて東京湾にて帆船型ドローンの自律帆走を実現。動力を一切使用せず、風力のみで自動的に航行を行うことで、ゼロエミッションの次世代モビリティとしての可能性を提示しました。都市近郊における物流、災害対応、環境監視など、多様な社会的活用が期待されています。
■ 持続可能な未来へ
これらの実証成果を通じ、当社の帆走ドローン技術は、燃料不要・低コスト・自律制御を備えた次世代の海上輸送・監視手段としての実用化段階に入りつつあります。今後は、荒天や外洋への対応強化、商用運用に向けた開発・量産体制の整備を進めてまいります。
エバーブルーテクノロジーズでは、風力を利用して自律的に進む帆船型ドローンの開発と実証で培った自動航行技術を応用し、雪国の課題である除雪の無人化、自動化に挑戦しています。
これまで、国土交通省のスマートアイランド推進実証調査および東京都ベイエリア先進技術実証を通じて、風向・風速の変化に適応しながら目的地に到達する無人航行技術を確立しました。
これらの技術的知見は、除雪環境における「雪の抵抗」「滑りやすい路面」「不規則な地形」といった変動要素に対応し、ルートをはずれることなく制御することができました。
2025年2月に新千歳空港で実施した最新の実証試験では、除雪ドローン🄬V3が、4点で指定したエリアから自動的にルートを計算、それに沿って積雪を自動で除去。RTK GNSSによる高精度位置測位に加え、過去の帆船ドローンで実績を重ねた制御技術が活かされました。
これらの自動除雪技術は、高齢化が進む地方や豪雪地帯での持続可能な除雪手段として期待されており、インフラ維持コストの削減、安全性の向上に貢献します。
当社は今後も、港湾・離島・雪国といった厳しい環境下で活躍する「無人ロボット技術」の社会実装に取り組んでまいります。