Technology

風力をダイレクトに動力として利用した帆走の自動化技術を中心に水上ドローンモビリティの技術開発で様々な社会課題を解決し持続可能な社会の実現に貢献します。

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エバーブルーテクノロジーズの技術戦略の狙い

地球温暖化が問題となっている昨今、18世紀の大航海時代を振り返ると人類は風力をつかった帆船だけで地球のありとあらゆる場所へ移動、運搬を行い、交易、文化交流を行っていました。

産業革命によって地球温暖化ガスを排出する動力船が主流となった海上交通ですが、21世紀のドローン技術と自然エネルギーのみで航行できる帆船を組み合わせることで、持続可能な社会を作り出すことができます。

将来的には海上の自然エネルギーを水素に変換、無人の帆船型ドローンでの水素エネルギー輸送を実現するための技術開発を通し、少子高齢化や過疎化といった地方や離島の社会問題の解決に取り組んでいます。
fig1: 水上ドローンのアプリケーション
航空型ドローンと違い、停泊に一切エネルギーを使用しない水上ドローンは長時間稼働、重量物の運搬に向いています。さらに太陽光発電やハイドロジェネレーションを併用することで連続稼働時間を無限化できる可能性があるのは帆船型のみの最大の特徴です。
fig2: 帆船型ドローンの特徴と優位性

技術開発例

これまで開発、実証実験を行ったPoC(Proof of Concept)モデル、プロジェクト、コンセプトをご紹介します。

積載能力(ペイロード)の強化

Type X (PoCモデル)

最大100kgのペイロードをもつ全長5mクラス帆船型ドローン「Type-X」。2020年に開発した2mクラス無人操船トリマランヨット(帆船型ドローン)Type-Aの拡大版として、Type-Aで培った無人帆走技術を適用して開発、海上テストを行ってきました。
Type-Aでは約5kgだった積載能力(ペイロード)は最大100kgの20倍に拡大、離島間の無人貨物運搬や非常時の救援物資輸送など様々な用途に対応できる実証機として開発しています。

船長が必要な有人の動力船では人件費や燃油代からコストが見合わない離島間の貨物運搬や、非常時や災害時に陸路が使えず孤立した沿岸部の海岸へ直接着岸して支援物資を無人で送り届けるなど、「水上の軽トラ」とも呼べる最大100kgのペイロードを活かして様々な用途に活用することを想定しています。

目的地へのアプローチ方法の多様化

Type P (PoCモデル)

目的地までは高速に飛行、着水後は帆走により長時間滞在、稼働する水空両用ドローン「Type-P」。
護岸されていない河川や、岩礁が多い海域など、エントリーが難しいエリアへ飛行してアプローチしたり、目的地が沿岸から離れている場所などへ飛行して移動、その後着水することで、活動水域までの移動時間を短縮することが可能。

既存固定翼機をベースに自動帆走機構やセンサー、各種IoT機器の搭載を可能にするための設計を独自に行っています。特許出願済。

船体製造・素材の技術検証

Type A (PoCモデル)

自動帆走技術を応用して魚群探索、捕獲補助、海洋調査などを実現する帆船型ドローン。自律航行させる際に安定的かつ高速航行が可能となるよう、トリマラン構造、3Dプリンタを使い3Dモデルから直接出力することで工期短縮を実現しました。

安全面では衝突回避のための各種センサーや本体船体にバンパーのような衝撃吸収機構を取り入れるなど対策を行い、逗子海岸などをベースにロングランテストや自動航行、夜間航行などの実証テストを行いました。

稼働時間の長期化の研究

Type B (コンセプト&モックアップ)

洋上で長時間待機、滞在することを目的として「モノリス」をイメージしたデザイン。
海中に浮かぶ灯台や移動可能な海洋調査ブイ、または航空型ドローンと組み合わせて洋上充電基地として使用することを想定しています。

可搬性のある帆船型ドローンの研究開発

Type C (コンセプト&モックアップ)

帆船型ドローンが魚を見つけて追尾することで漁業者の作業を効率化し人件費や燃料費を削減、「漁業をスタイリッシュな職業にする」というコンセプト。
運搬しやすく射出・展開が可能な格納、着水後の展開をサポートする変形可能なデザインを実現。沈した際に自動で一度格納、展開することで復元することも可能です。

再生可能エネルギーのサプライチェーン構築への挑戦

project Hydroloop

2030年代、洋上の再生可能エネルギーを水素に変換、帆船型ドローンで消費地や使用する舟艇に直接デリバリーする洋上水素エネルギーサプライチェーンを構築することで、エネルギー問題を解決しようというコンセプトのプロジェクト。